2009年06月20日

振り漢字

ふり漢字が學者過て讀づらし。其例は熱中ばとしてみがいれば、心算るとしてつもるなどなり。是は總ふり假名の事なれば、眞名假名とも讀つゞけらるゝやうにありたし、

鴎外全集24 p31 雲中語
明治29年
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2008年03月20日

目を点にする

下手をすると、明るい昼日中のサ店で、目を点にして、大声を出して、話をしていると、二度と、行けなくなるサ店を作ることになりますから、要注意です。
『ANO ANO II』徳間文庫 1983 p91




セックスの前にクダクダ、言い訳がましく、「ヤルゾヤルゾ」と宣言すべく、「いい?」とか目を点にして言うのはやめてほしい。
同書 p99


あっけらかんとしたさま?

http://kotobakai.seesaa.net/article/8173669.html
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2008年02月25日

「香おり」

C・クラックホーン 外山滋比古・金丸由雄=訳『文化人類学の世界』講談社現代新書

p151
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2007年09月24日

ぎょうせいかいかく【行政改革】

勝海舟「氷川清話」

行政改革といふことは、よく気を付けないと弱い者いぢめになるヨ。おれの知つてる小役人の中にも、これ迄随分ひどい目に遭つたものもある。全体、改革といふことは、公平でなくてはいけない。そして大きい者から始めて、小さいものを後にするがよいヨ。言ひ換へれば、改革者が一番に自分を改革するのサ。松平越中守が、田沼時代の弊政を改革したのも、実践躬行をやつて、下の者を率ゐてゐたから、あの通りうまく出来たのサ。

http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40018230&VOL_NUM=00000&KOMA=82&ITYPE=0
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2007年09月07日

もに

何人もに頼まれた本が、意外や、小学校で使った教科書だった。


出久根達郎『本のお口よごしですが』講談社文庫 p30
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2007年07月27日

あめおんな【雨女】

「私は雨をんななんです」と言った。「私が旅行に出るときっと降られますわ」

石川達三「或る雨をんなの肖像」(『時代の流れとともに』新潮文庫 昭和52.4 p52-53 「この作品は昭和四十七年八月新潮社より刊行された」)

(いずれも「をんな」に傍点)


【追記】
「見坊用例集」に1966年の例あり。上記は、昭和三十年代の話と思われる。

http://www.nikkoku.net/tomonokai/toukou_card.html?snum=21979
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2007年07月23日

はやいめ【早い目】



織田作之助「中毒」(1946)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/files/46305_23895.html
「私は約束の時間より早い目に行き、いつも待たされる男だった。」



http://www.nikkoku.net/tomonokai/toukou_card.html?snum=51473

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2007年05月14日

腹話術

井上円了『妖怪学講義』明治27年
第八冊35頁。



我国にも古来八人芸などいふものあり、又西洋にも腹話術(Ventriloquism)などいふものありて、能く一人にして種々の声すと云へば、女子にして男の声を出すことも敢て難きことにはあらざるべし

http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40004948&VOL_NUM=00008&KOMA=19&ITYPE=0
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2007年05月04日

A○○のA(の字)も〜〜ない

「英語の「え」の字もしゃべれず」
谷崎潤一郎『痴人の愛』十一


参考
【コンビニのコの字も無い】
http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/menicuita/9608.htm#22
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2007年04月27日

「頼まれてくれ」

http://d.hatena.ne.jp/higonosuke/20070422
に触発されました。

鶴屋南北「お染久松色読販」
お六 コレ、ぬしはたのまれてくんな。あの聖天町のいせ又迄いつてくんな。

鶴屋南北「恵方曾我万吉原」
たのまれてくれゝば、おれが主人はお大名、首尾よくいけば、いつかどの御褒美、油断なく働け。

同「同」
さよそふでもあろふがそのかわり、酒代はしつかりだ。頼まれておくれでないか。 (恵方曾我万吉原)

洒落本・大通秘密論(大成8)
わつちらがやうなものゝ。いふ事ても。頼れてくれなんすかへ

繁千話(大成15)
これ\/おれにもたのまれてくりや

並木五瓶「五大力戀緘」
其口上はアノそれ。頼まれてお呉なされませ。 

山東京伝「仕懸文庫」
とてもの事に、もひとつ頼まれてくんな



近現代のものでは、小説よりもシナリオ類に多い。


ほかに、落語の用例も目に付きます。
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2006年05月18日

強きをくじき……

欧人が隣国犯掠の政略に対するに強を挫き弱を護るの公議に據り

『佳人之奇遇』巻一 五丁ウ10行目



「弱きを助け……」が先にある用例は、日本国語大辞典に江戸期のものあり
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2005年12月13日

ひこ・田中『お引越し』講談社文庫

舞台は京都。語り手は小学六年生。親本は1990年刊。

p37 レストランやブティックやのきれいな店が並んでいる。(「〜や〜」に「〜だの」の方言形が絡む?)
p37 上賀茂にしかとれない大根
p43 Wカセ 「ダブ」と振り仮名。ダブカセ
p108 かあさんの字は太くて、角ばってる。私みたいに丸文字やない。(手書き文字が載っていて、実は結構丸文字系。p122以降に「私」の字あり)
p118 「イマくない詩や」
p121 おもくそ
p139 チュウチュウタコカイナ (どちらにするか選んでいる)
p151 メンドクなくていい
p203 親指を立てて、私に向かってメッをした。
p206 『元気する』やなんて、(中略)私らみたいな言い方

主人公の名は「漣子(レンコ)」。p154あたりから、離婚にまつわる戸籍の話になるが、「漣」が人名用漢字になったのは、この小説が書かれた後のことであり、そのあたりで違和感を感じる。
posted by 岡島昭浩 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 文献 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月07日

まなざす【眼差】

『日本文学』54-11(2005)
大塩竜也「恐怖をまなざす目が問うてくるもの―松本清張『ミステリーの系譜』からの一考察―」
posted by 岡島昭浩 at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月21日

なにがかなしくて【何が悲しくて】(慣用句)

http://www.let.osaka-u.ac.jp/~okajima/menicuita/9608.htm#21


 だれだい、俺の満州行きを物見遊山かといってるのは。冗談じゃないよ、そんな余裕があれば、何が悲しくって零下四十度なんて、酷寒の、発展の途上といったって、事実は朔風天地を裂く荒野じゃないか、あんなところへなんか行くもんか。(p42-43)

坂野比呂志『香具師《やし》の口上《たんか》でしゃべろうか』一九八四年一月五日 草思社

関東系の用例。「〜ねばならぬのか」ではなく、「〜ものか」で結ばれている。
posted by 岡島昭浩 at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月24日

日国友の会

日国友の会は、大量のカードが出来たのに、まだめくって行くしかなく、検索がないのが不便である。
先程、思い立って、全部のindexを眺めることにした。先程の時点で、22541件のカードがあった。

これを五十音順に並べるようにして「全てを表示する」で、頭から見て行くと、「わ」のあとに、なぜか「イ」が15件紛れ込んでいる。すべて「イー……」である。これらは、「い」で検索してヒットする419件の中には入っていないようである。

現在数が22541件だから、「22501件目から50件表示せよ」と命じてみる。「ワイ染色体」の位置もおかしい。


それほともあれ、次のようなリストがあれば、便利ではないか?

リスト(3MB弱)

リスト作成時(2005.10.24)の、投稿順の最新、公開順の最新、ともに、27091の「練習曲」(2005.10.18)

日国友の会の方で、このようなリストを公開していただければありがたいのですが、当方で作成・公開することに致しました。
posted by 岡島昭浩 at 21:15| Comment(1) | TrackBack(0) | 資料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なんばん【南蛮】

許六・去来『俳諧問答』岩波文庫P149
乙州が「青き南蠻」といへるハ何ぞや。南蛮といへる物しらず。黍の事か、唐がらしの事か。平話にハいふといへ共、文章ニつらねる時、一句南蛮と斗《バカリ》いへるものなし。惣躰ニて、唐がらしと成共、又ハ玉黍と成共、きこえ侍る句作ならバ、南蛮共下畧尤たるべし。
  青き中よりからき南蛮
などあらバ、唐がらしの句ともいふべし。此句、秋なるや、夏なるや、慥《タシカ》ならず。青唐がらしならバ、夏たるべし。黍にても、青きとせば夏ニ成べし。
posted by 岡島昭浩 at 18:43| Comment(0) | TrackBack(0) | な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月23日

こそに【こそ・に】

咲きほこる花は 散るからこそに美しい

一世風靡セピア「前略,道の上より」作詞:SEPIA 1984年
posted by 岡島昭浩 at 22:38| Comment(1) | TrackBack(0) | か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月24日

お言葉ですが

「ハイ、お言葉でございますが、私はこのことを一刻も早く城へ報告したいと思います」
杉山茂丸『児玉大将伝』二六
posted by 岡島昭浩 at 17:19| Comment(0) | TrackBack(0) | あ行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月12日

けいしょうもじ【形象文字】

実に少年の時間こそ事物の道理を講明するの最好時節なるに此形象文字の無益の古事の為めに之を費し其精神知識を鈍挫せしむる事返す/\も悲痛の至に奉存候


漢字御廃止之議
posted by 岡島昭浩 at 15:36| Comment(0) | TrackBack(0) | か行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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